次は、T型スロット溝(groove)の中を滑るにスライダー取りかかる。このスライダーはメープルでつくる。スライダーを造る手順は図に示したように、まず、厚さを調節し、第一段階ではルーターテーブルを用いて深さの半分まで両端をカットし、次はテーブルソーでリップカット(縦方向へのカッティング)する。このとき、寸法の厚さ方向には十分な注意を払う。仮に厚いとスライダーが溝からはみ出すので、むしろ薄めに仕上げる。
|
切削概念図 |
|
ルーターテーブルで切削 |
寸法がぴたりとは決まらなかったので、つまりきつかったので、Veritas製ショルダープレーン(一種の際(きわ)ガンナ)と通常の鉋で仕上げた
|
真ん中がショルダープレーン |
つづいて、穴を何カ所かにあける。まずは、ねじ径5mm用の爪つきTナットである。爪つきTナットはスロット溝の上に来るので、11/16"のforstner bit(日本語ではウェーブカッターか)でTの厚み分だけ(Tという文字の横棒の厚み)とりあえず掘る。
|
forstner bit |
次に、7.5mmのドリルで少しだけくびれたところを掘り、最後に6.5mmドリルで貫通させる。
|
6.5mmドリルで貫通 |
これらを横断面でみると図の通りである。図では爪つきTナットが既に入っている
|
6.5mmドリルで貫通 |
続いて、ルータの中心に来る穴を掘るのだが、「Router Magic」では2 1/16"が薦められている。なぜそのサイズになるかは不明だが、それほど大きな穴は不要と考えたので、というか2 1/16"のforstner bitがなかったので、35mmの穴にした。
|
φ35mm |
これで穴を開ける作業は、円形治具をルーターに取り付けるところだけになった。この作業は省略するがデウォルト618PK(固定ベースの取り付けねじに一工夫)を参考にしてほしい。
次は、円形治具の斜めの線の切断である。これにも写真のような治具を用いたが、こんな複雑な治具でなくても構わない。下の図に示したような治具で十分である。また治具を使わなくても、胴つき鋸と鉋でも十分である。
|
治具の斜めの線の切断 |
|
簡単な斜めぎり治具 |
続く
トップへ