雇いほぞ

フローティングテノンは、ほぞ・ほぞ穴による接合法の一種である。日本の木工家はほとんど使わない方法だが、米国で近年使われるようになったきた。

フローティングテノンが通常のほぞ・ほぞ穴と異なる点は、接合する2つの部材の両方にほぞ穴をあける点だ。本来のほぞに相当する部品を、接合材とは別の部材でつくり、これを2つのほぞ穴に差し込んで部材を接合するというものである。

floatingTenon.jpg
雇いほぞの概念図


この場合、ほぞ穴はルーターであけることになる。というより、ルーターを積極的にほぞ加工に使うというのがフローティングテノンなのである。フローティングテノンは直訳すると「浮きほぞ」だが、日本語でなじみやすい言葉に意訳すると「雇いほぞ」と言った方がいいかもしれない。

この「雇いほぞ」もルーターデーブルで比較的簡単に作ることができる。

ほぞ穴は端部が半円形になっている。「雇いほぞ」の断面もこのほぞ穴に嵌合するように作られる。これは断面が円形ではない一種のダボ接合とみなすこともできるが、ダボよりははるかに接着強度が高く、通常のほぞ・ほぞ穴による接合とほぼ同程度の強度を有すると言われている。

DSCN0022.jpg

続く


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Last-modified: 2009-06-25 (木) 13:52:42 (5412d)