ルーターで切削するとき、板の繊維と直交する場合の切削はどうしたらいいのだろうか。これは、あまり話題として取り上げてこなかったはなしです。
ルーターテーブルで切削する方法、治具を使って切削する方法、どちらでも可能である。まずはルーターテーブルから。この方法は、簡単な治具が必要である。
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写真のAがテーブルトップにぶつかって 進行方向に進むようになっている |
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これはビット側から見たところ |
ところが、板幅が広くなってくると治具を置く場所がなくなってくる。
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治具の置き場所がない |
こうなるとルーターテーブルではなく、エッジガイド治具の出番となる。下の写真は商品名MICRO FENCE EDGE-GUIDE SYSTEMである。
ただし、この治具はめっぽう高い。ルーターよりも高価である(230ドル以上)。そこで、同じような仕組みの治具を作ることにした。プランは図の通りである。図中のハッチ部分が上下に動くようになっている。
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平面図 |
まず、バーチ合板の端材を用意する。左上の穴は全く関係がなく無視してよい。上の二つは厚さが9.5mm、下は厚さ22mmである。
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バーチ合板を用意 |
これら端材を接着する。
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タイトボンドで接着 |
一晩放置して、上下面、左右面を切りそろえる。
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上下左右を切る |
この治具は、既に図に示したように、ほぞ穴加工治具その1で述べたアクリル製のベースプレートに丁度合うように作ってある。図のAA'とBB'に丁度嵌合するような溝をTableSaw?で掘り、その溝の半分程度の長さのガイドを設けた(まだ接着はしていない)。
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ガイドと溝の接着はこれから |
直径25.4mmの穴を空け(下の小さな穴は間違って空けた)、
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25.4mmの穴 |
図面通りに両端と、上部をカットする。
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両端と上部を切断 |
この写真は裏側からみたところ。Tナットが設けてある。
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裏から見る |
総額で1000円もかからなかった。
まず、ベースプレートを取り付ける。装着するビットはストレートビットである。
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ストレートビットを装着 |
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これはビット付近の拡大写真 |
さっそく切削してみよう。
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見やすさのためにモーターは回さなかった |
切削面を見ると綺麗な仕上がりである。
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きれいに仕上がった |
先に述べたMICRO FENCE EDGE-GUIDE SYSTEMと本治具との違いは微調整ねじを除けば、重さである。本治具は重い。両手でしっかり持ち前方に押すようにすれば、なんら問題はない。
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本治具は重い |
いつも思うことなのだが、治具を作りだすまでに1日ぐらい悩み、その治具を作るのに約半日ぐらいかかり、切削するのはたったの1分である。
この治具が汎用なら仕方がないが、使い捨てだとすると実にもったいない話である。汎用と使い捨ては、僕の場合3対1ぐらいかなぁ。なお、本治具は汎用である。
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