組み立てに入る前に準備がある。まず、仕上げに先立ちサンドペーパーを掛ける。今回の場合はオイル仕上げを想定しているので、#150、#180、#220と三段階かけた。
次に、round overビットで角を丸くしなくてはならない。なぜなら、こどもいすだからである。1/4"のround overビットを用いて、leg材とstyle材での角を落とす。下の写真は、pivot postを1本だけ立てたところである。pivot postがなくてもできないことはないが、安定させるためにpostを立てている。
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round overビット |
また、次の写真はダストポートにダストコレクションを繋いだところである。せっかくポートがあるのだから、こちらを使った。
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ダストポート |
leg材、style材が全て終わった。また、フローティングテノン(雇いほぞ)も載せておいた。
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leg材、style材完成 |
さて、いよいよ組立である。まず、仮組立(dry assemble)を行っておく。これは、省略してはならない。必ず行う。仮組をしたら、いよいよ本番。titebondを用いた。まず、二本のleg材と一本のstyle材を、それぞれ独立に組み立てる。24 時間放置する。
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titebondで接着 |
24時間経ったところで、全体を組み立てる。そして、また24時間。
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全体組み立て |
はみ出したtitebondをスクレーパーで取り除く。座面に直径10mmのドリルで座繰りを板厚の半分まで空け(ドリルプレス)、座面と躯体本体を正確な位置にクランプで止めて、ドリルドライバーで下穴ぎりをおよそ35mmの深さまであける。そのあと、35mmの木ねじで座面と躯体を締結する。
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座面接合の概念図 |
このあと、直径10mmの丸棒(カリンだったでしょうか、名前は忘れました)をグリグリっと押し込み、
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カリン? |
先端を胴付き鋸でカットする。
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胴付き鋸でカット |
紙を1枚だけ敷いて、Zソーで再びカット。紙を敷くのは座面を痛めないため。
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Zソーでカット |
表面を軽くヤスリをかけて、玄翁で少しだけ叩けば完成だ。
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完成 |
ここまで、一連のフローティングテノンを追ってきたが、今は、全部のほぞ加工をフローティングテノンですることはめったにない。当初は、とても合理的に思えたのだが、どうも一工程多いのだ。接着工程も倍かかる。
というわけで、どうしてもフローティングテノンでなければできないところ以外は、通常の方法で行っている。
フローティングテノンおしまい
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