ルーターで切削するとき、板の繊維と直交する場合の切削はどうしたらいいのだろうか。これは、あまり話題として取り上げてこなかったはなしです。 &br;&br; ルーターテーブルで切削する方法、治具を使って切削する方法、どちらでも可能である。まずはルーターテーブルから。この方法は、簡単な治具が必要である。 |&ref(IMG_1060.jpg,[[photos1]]);| |写真のAがテーブルトップにぶつかって&br;進行方向に進むようになっている| |&ref(IMG_1058_2.jpg,[[photos1]]);| |これはビット側から見たところ| &br; ところが、板幅が広くなってくると治具を置く場所がなくなってくる。 |&ref(IMG_1061_2.jpg,[[photos1]]);| |治具の置き場所がない| &br; こうなるとルーターテーブルではなく、エッジガイド治具の出番となる。下の写真は商品名MICRO FENCE EDGE-GUIDE SYSTEMである。 |&ref(microfence.jpg,[[photos1]]);| |[[Woodworker's Supply>http://woodworker.com/]]から| &br; ただし、この治具はめっぽう高い。ルーターよりも高価である(230ドル以上)。そこで、同じような仕組みの治具を作ることにした。プランは図の通りである。図中のハッチ部分が上下に動くようになっている。 |&ref(edgeGuide.jpg,[[photos1]]);| |平面図| &br; まず、バーチ合板の端材を用意する。左上の穴は全く関係がなく無視してよい。上の二つは厚さが9.5mm、下は厚さ22mmである。 |&ref(IMG_1014.jpg,[[photos1]]);| |バーチ合板を用意| &br; これら端材を接着する。 |&ref(IMG1015.jpg,[[photos1]]);| |タイトボンドで接着| &br;一晩放置して、上下面、左右面を切りそろえる。 |&ref(IMG1046.jpg,[[photos1]]);| |上下左右を切る| &br; この治具は、既に図に示したように、[[ほぞ穴加工治具その1]]で述べたアクリル製のベースプレートに丁度合うように作ってある。図のAA'とBB'に丁度嵌合するような溝をTableSawで掘り、その溝の半分程度の長さのガイドを設けた(まだ接着はしていない)。 |&ref(IMG_1047.jpg,[[photos1]]);| |ガイドと溝の接着はこれから| &br; 直径25.4mmの穴を空け(下の小さな穴は間違って空けた)、 |&ref(IMG_1049.jpg,[[photos1]]);| |25.4mmの穴| &br; 図面通りに両端と、上部をカットする。 |&ref(IMG_1050.jpg,[[photos1]]);| |両端と上部を切断| &br; この写真は裏側からみたところ。Tナットが設けてある。 |&ref(IMG1051.jpg,[[photos1]]);| |裏から見る| &br; 総額で1000円もかからなかった。 &br;&br; まず、ベースプレートを取り付ける。装着するビットはストレートビットである。 |&ref(IMG_1052.jpg,[[photos1]]);| |ストレートビットを装着| |&ref(IMG_1072.jpg,[[photos1]]);| |これはビット付近の拡大写真| &br; さっそく切削してみよう。 |&ref(IMG_1055.jpg,[[photos1]]);| |&ref(IMG_1063.jpg,[[photos1]]);| |&ref(IMG_1064_2.jpg,[[photos1]]);| |見やすさのためにモーターは回さなかった| &br; 切削面を見ると綺麗な仕上がりである。 |&ref(IMG_1069.jpg,[[photos1]]);| |きれいに仕上がった| &br; 先に述べたMICRO FENCE EDGE-GUIDE SYSTEMと本治具との違いは微調整ねじを除けば、重さである。本治具は重い。両手でしっかり持ち前方に押すようにすれば、なんら問題はない。 |&ref(IMG_1070_2.jpg,[[photos1]]);| |本治具は重い| &br; いつも思うことなのだが、治具を作りだすまでに1日ぐらい悩み、その治具を作るのに約半日ぐらいかかり、切削するのはたったの1分である。 &br;&br; この治具が汎用なら仕方がないが、使い捨てだとすると実にもったいない話である。汎用と使い捨ては、僕の場合3対1ぐらいかなぁ。なお、本治具は汎用である。 ---- [[トップへ>Arbortalk]]