**Spiral Upcut bit [#a513e9ce] 写真はスパイラル(アップカット)ビットの中で、その半径も、ビットの長さも、最大級のものである(半径1/2"、ビットの刃径2")。スパイラルビットにはもう1種類あり、ダウンカットとよばれている。アップカットはビットを下向きにしたとき、つまりルーターテーブルではなく普通に手持ちのときに、切り屑が上方向に出てくるもので、ダウンカットとは切り屑が下方向に出てくるものである(さらにコンビネーションというものもある)。これらは両方を使い分ける必要がある。 &br; &br; 材質はソリッドカーバイド(超硬工具)と呼ばれ、非常に硬い材料である。これを破損したときには素人では研ぐことはできない。価格も高価で、ものにもよるが1本9000円ぐらいである。だから、誤って落とさないように非常に気をつかう。 |&ref(spiralUpcut.jpg,[[photos1]]);| |spiral upcut bit| &br; さて、こんなビットをどうやって使うのだろう。このビットの使い方の代表としてmortise & tenon(ほぞ穴とほぞ)を挙げることができる。 |&ref(mortiseTenon.jpg,[[photos1]]);| |ほぞ(上)とほぞ穴(下)| &br; まず、ほぞ穴を説明する。ほぞ穴を掘るときはガイドが必要である。このガイドの説明は別のところで行う。 ほぞ穴は通常のストレートビットではその構造上掘ることができない。アップカットビットの出番である。とりあえず、深さ1インチのほぞ穴が必要になったとする。このとき、いきなり1インチにするのではなく、1/2インチぐらいから始める。そして1/2インチ切削してこれを前方に切り進めるわけではない。1 /2インチも掘ると重くて動かないし、軸が変形してしまうかもしれない。アップカットビットのよさはここにあり、切り屑は上に出てくる。 |&ref(mortiseModel1.jpg,[[photos1]]);| |この図は実は正しくない| &br; いったんビットを上に上げてから、こんどは前方に1/4インチ進めて、また下に切削を行う。これをつぎつぎに進めて所定の長さだけ切り進めるとよい。所定の長さに達したら、次の深さは、1インチになる。これを今度は逆方向につぎつぎに進めればよい。全体が掘れたら、ビットを最終深さまで下げて(この場合1 インチ)、全体を行ったり来たりすれば完成である。ビットを上げたり、下げたりが大変なので、プランジベースのルーターがどうしても必要になる。 |&ref(mortiseModel2.jpg,[[photos1]]);| |1/4ずつ進める。次の深さは1インチからスタートする| &br; ほぞ穴といっても四角の形にはならず、外形は丸い形になる。ここにほぞを入れるのだが、ほぞは別項で説明しよう。 ---- [[トップへ>Arbortalk]]